施餓鬼会

施餓鬼会とは、生前に物惜しみや貪りの心から行った行為の報いとして、飢えや渇きに苦しむ餓鬼道に落ちた者に、食べ物や飲み物を施し、お念仏をお称えした功徳を御先祖様や先に亡くなった大切な方に回向する法要です。
施餓鬼会は、私達の心にも物惜しみや貪りの心がある事に思いを凝らして反省し、極楽往生を願い、お念仏をお称えする法要でもあります。

「餓鬼」とは、物惜しみや嫉妬などの行いの報いとして、飲むこと食べることが自由にならない、飢えに苦しむ世界に堕ちてしまった衆生(生命)のことです。
たえず苦しみにあえぐ餓鬼たちに食べ物、飲み物を施し、それらの苦しみから離れ、極楽浄土に往生することを願ってお念仏の功徳をたむける、それがおせがきの趣旨です。
また、この善行による功徳を、故人や大切な人々にも振り向けることが重要です。

先立たれた方々へのご供養はもちろんのことですが、私たち自身もお互いに支え合い、与え合う布施の精神を育む機会としたいと思います。